沖縄県のダムに、行ってみよう
皆さまご機嫌よう。
皆さまは「ダム」、お好きでしょうか。日本中にダムはいくつあるかご存知でしょうか。Wikipedia情報だと「ダム」の定義がいくつかあるようで、なんでも2000〜3000くらいのダムがあるようです。思ったよりも多いですね。
現在、日本におけるダムの総数は完成・施工中を合わせたものとして2つの統計がある。一つは財団法人日本ダム協会が集計したもので完成2,699箇所、施工中193箇所の合計2,892箇所。もう一つは社団法人日本大ダム会議が国際大ダム会議ダム台帳・文書委員会に提出した3,045箇所である。何れが正しいかは不明であるが日本においては約3,000箇所のダムが建設されていると推測される。
ということで、人生100年時代といっても限りある人生、元気に旅する時間は更に限られていますので、どれだけ制覇することができるかわかりませんが、日本にあるダムを片っ端から訪れて、その時の記録としてこの記事に収めたいと思います。
その都度不定期に、更新して参りますので、何かに参考に、していただけますと嬉しいです。
まずは、現在私の住居がある沖縄県のダムから始めたいと思います。
金武ダム(沖縄県)
はじめに訪れてたダムは、沖縄県にある金武ダムです。キングダムではありませんよ。沖縄県国頭郡にある、米軍基地に隣接している町で、タコライスが有名な街としても知られています。
そんな金武にも、ダムがあります。その名は「金武ダム」。こちらは内閣府沖縄総合事務局が管理しているようで、ダムの近くに管理施設がありました。
公式ウェブサイト:金武ダム
大方歩いて回ることができます。管理施設付近の駐車場近くに、記念日がありました。何が書かれているかというと、
”沖縄は、我が国唯一の島しょ県として、地理的、地形的要因、また、気象的要因等も相まって、常に水不足に悩まされてきました。
このような状況に鑑み、沖縄振興開発計画等におきまして、水資源の安定的な確保は重要な課題として位置づけられ、昭和47年の本土復帰以降、沖縄本島では北部の河川を中心に、福地・新川・安波・普久川・辺野喜・漢那・倉敷・羽地・大保・億首の計10ダムの多目的ダムの建設を推進し、水資源の安定供給に努めてまいりました。
沖縄本島においては平成6年3月以降給水制限を行うこともなく、連続給水を続けており、多目的ダムによる水源開発は、沖縄県の経済発展、生活水準の向上に大きく寄与してまいりました。
この度、本土復帰40周年の節目を迎えるに当たり、これまで多目的ダム建設にご理解と多大なご協力を頂いたダム所在市町村及び関係者の皆様に改めて深く感謝するとともに、今後とも安定した水資源の共有ができる事を祈念いたします。
平成24年11月吉日
内閣府沖縄総合事務局
沖縄県”
と祈念日には記載されています。また、上記10の多目的ダムの所在地、ダムの型式、総貯水容量、竣工年度も記載されていました。金武ダムについての記載がない点、少し気になります。
駐車場について私の確認できたところでは、管理施設に近い場所と、滝付近にありました。
遊歩道も整備されており、お弁当を食べることができそうな屋根付きのベンチがいくつかありました。さっと回れば30分くらいではおおよそ歩いて回ることができるくらいの規模だと思います。
また、遊歩道には所々に写真のような案内があり、ダムが整備される前の写真と、説明文が書かれています。
なんと書いてあるかというと、
”この道はそれまでの交通の不便を解消するため、大正十〜十二(1921〜23)年、金武村屋嘉から古知屋(現在の宜野座村松田)まで約 22㎞が整備されました。
村道整備には各世帯の参加が義務づけられ、参加できない世帯には負担金が課されました。昭和五(1930)年に国頭郡道となり、その一部が現在も残っています。”
とあります。次回、金武ダムを訪れた際には、全ての案内を写真に収めたいと思います。
遊歩道には、蒲公英やブタクサなどのお花が咲き乱れていました。
漢那ダム(沖縄県)
所在地:宜野座村字漢那地先
ダム型式:重力式コンクリートダム
総貯水容量:8,200千㎥
竣工年度:平成4年度
漢那ダムは、沖縄県宜野座村にあるダムです。ダム湖100選に選ばれているダムでもあります。平成4年度に竣工されたということで、思ったより古いダムであることがわかりました。ダムの上流から下流に落ちる「滝」と言ってよいのかわかりませんが、(以下「滝」とよびます。)金武ダムと比べてとても簡単に、景観の良い場所から滝を見ることができます。展望台も併設されており、そこにダム湖百選について趣旨が書いてありましたので、引用します。
ダム湖百選の趣旨:私たちの生活を水害から守り、用水の供給を行っているダム湖は、四季を通じて美しい景観を見せたり、豊かな生態系を育むなどによって、地域に応じた特徴ある姿を示しているダム湖が多くあります。このことにより人と自然のふれあいの場となったり、あるいは自然学習の場になるなど地域にとってなくてはならないものとなっています。「ダム湖百選」は、そのような全国の代表的なダム湖を確定・顕彰することにより、ダム湖を広く知っていただくとともに、ダム本来の目的に加えて、21世紀の地域資源としてダム湖の多様な価値がさらに有効に活用されることを目的とするものです。
たしかに、漢那ダムを訪れてみて、ただ単なる貯水機能を持つダム、というだけでなく、自然の景観を意識した作り、人が訪れた時に癒しを感じることのできる作りがなされていると感じました。
何と言っても、この大きな滝。急勾配な壁を上流から水がササーッと落ちてくる様子はとても見応えがありました。
駐車常については、展望台の側と、滝の付近にありました。私は展望台付近に駐車し、展望台に登ったあと滝まで歩いて行く路順で行きました。
滝を下から見るためには、要塞のようなダムの壁沿いに造られている階段を降りていかなければなりません。この階段に思ったより体力を消耗させられました。もちろん、展望台付近の駐車場に戻るときは階段を登って戻らなければなりません。
このような階段が下まで続いています。正確に数えてはいませんが、100段近くはあるように感じました。
写真のような滝を、間近に見ることができました。私は高所恐怖症なので、上から滝を取る時は足が竦んでしまいました。
漢那ダムでは、滝はもちろん見所の一つだと思いますし、更に、森の中を歩いている時の木々の音を聞くことができました。この日はお天気も良く、特に風が凄く強い日、というわけでもありませんでしたが、風が木々を揺らす音と水の流れる音、それから少し湿っぽい感じが見事に折り重なり、良い雰囲気でした。
ただ、土曜日にも関わらず、人数が少なかったため、複数人で訪れた方が安心安全かもしれません。
ちょっとした冒険感を持って見て回ることができるダムです。
羽地ダム(沖縄県)
公式ウェブサイト:http://www.dc.ogb.go.jp/toukan/dam/haneji_dam.html
所在地:沖縄県名護市羽地字田井等
総貯水容量:19,800,000m³
羽地ダムは、沖縄県名護市にあるダムです。大宜味村寄りの名護市であるため、南部からだと高速に乗って、およそ1時間30分くらいはかかるかもしれません。自然豊かなやんばるにある9つのダムの中のひとつです。下流には水場があり、テントを張って水遊びをしている家族連れが見えました。ダムの堤体には、多くのカルタが壁に埋め込まれていて、堤体を渡って風景を楽しむのに加えて、カルタに書かれていることを読むことで勉強になることがありました。
写真のようなカルタが、ざっと20枚以上壁に埋め込まれていました。このカルタに書かれていることを引用しますと、
”「い」威風満つ ロックフィルの羽地ダム
羽地ダムは、羽地大川(流路延長約12.3キロメートル)の河口より約3.1キロメートルの位置に建設されたダムである。形式は土と岩で造られるロックフィルダムであり、高さ66.5メートルの堤体は威風に満ちる。洪水調節、既得取水の安定化及び河川環境保全などのための流水の確保、かんがい用水及び水道水の供給を目的とした多目的ダムであり、総貯水容量は19.800千立方メートルで県下第2位を誇る。”
と書かれてあります。
参考までにもう一枚。
”「も」 門前を 守るシーサー 阿と吽
沖縄では、魔除けのために屋根の上や左右の門柱の上に、シーサー(獅子像)を置く風習がある。その昔、シーサーは集落の火返しすなわち火伏せを目的として石で造られていたが、後に瓦や漆喰、焼き物でつくられるようになった。また、シーサーの姿形も様々であるが、向かって左が阿(開口)、右が吽(閉口)の形相をしたものが一般的である。”
このように沖縄の歴史や文化について書かれてあるカルタも珍しくなく、読むだけでとても勉強になります。羽地ダムには資料館も併設されており、ダムカードも発行してもらえますので、是非、観光の際には立ち寄っていただければと思います。カルタについてまとめた記事を作成予定ですので、作成後にリンクを貼ろうと考えています。
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